がん治療

がん治療
医療法人回生會 新宿溝口クリニック 医師・歯科医師向けセミナーのご案内
栄養療法で毎日を元気に、穏やかに生きる。がん治療には、栄養摂取が必要不可欠です。標準的な化学療法や手術・放射線療法を行った患者さん方が治療後に生存した期間と、栄養療法を行った患者さんが生存した期間、双方には明らかな差がみられると言われています。

院長よりご挨拶
溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
がん治療において、その過程で失われる体力をどのように回復させるか、またどのように低下を防ぐのか。これらは大きな問題点であるにも関わらず、現在の治療ではなかなか考えられていないことです。
意外に、体力的なことをしっかりと補うことにより、免疫が下がらずにいられ、風邪をひきにくく元気でいる時間が長い、ということがあります。
体力を落とさないということを治療目標に取り入れるだけでも、得られることがあるのです。

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22年の実績のある栄養療法カウンセラーが子供の健康と栄養を語ります。

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振り返るとこちらのブログは、半年以上も更新していませんでした。ですが、新宿でのがんの患者さんへの栄養療法は継続しています。
お伝えしたいことは山ほどあるのですが、病気の性格上どのようにお伝えしたらよいのか・・・・と考えているとついつい更新を怠ってしまっています。

がんという病気のために治療の効果が期待したとおりに得られないときには、普通の病気と異なるつらい結果になることが多くなります。
新宿で栄養アプローチを続けていただいている患者さんたちでも、今年1年で予想を超えた良好な改善が得られた患者さんもいらっしゃれば、残念な結果になった患者さんもいらっしゃいました。

数年前の初診時に余命数ヶ月と宣告された患者さまが、それまで行っていた抗がん剤や放射線療法などの標準療法に見切りをつけ、新宿で高濃度ビタミンC点滴治療と栄養療法を継続されてきた患者さまがいらっしゃいました。本年のあるときに残念ながらお亡くなりになりました。
主治医の余命期間の予想をはるかにこえた数年間でした。しかもその期間は御自宅でご家族とともに、普通に過ごされた数年間です。患者さんは、一度は余命数ヶ月と言われていたので、この数年間はみずから充実したものにしようとされていました。

別の患者さまもとても残念で悲しいことですがお亡くなりになりました。
発見されたときにはすでに手術ができない状況だったため、化学療法や放射線療法しか通常の治療では方法が残されていませんでした。
治療されていたのが有名な大病院であったこともあり、新薬の治験をうながされ試験的に新しい抗がん剤を試すことになります。ところが期待した結果は得られず、放射線や通常の抗がん剤による治療になりました。
見つかったときから高濃度ビタミンC点滴治療を併用していたので、通常の場合と比較して副作用は少なく抗がん剤の治療が継続できていました。
それでも徐々にがんが進行しときに主治医から強力に抗がん剤の投与による治療にかけてみないか・・・と言われます。まだ体力があるうちに強い抗がん剤をもちいて治療しよゆという提案です。
このような提案は、受けると決めても辛い副作用が明らかに想像でき、治療を受けないことを選択すると他に治療法がないと同じことになります。そのため多くの場合には、主治医からの提案を受け入れ、強い抗がん剤による治療に挑戦することになります。
今回も患者さんは入院による積極的な抗がん剤治療を選択されました。入院後の詳しい経過は不確かなのですが、結果として期待された効果は得られず残念なことにお亡くなりになられました。

がんの治療は、患者さん本人と家族の意向を最も重要視しなくてはなりません。
そのとき主治医からは確かな情報が提供されなければ、患者さんと家族は低い確率しか期待できない、さらに副作用が強い治療法を選択することになります。その副作用には抗がん剤に特有の強い免疫抑制がふくまれるので、些細な最近やウイルス感染によって重症化し容易に命に関わる事態に進むことになります。

通常の先生方、特にがん治療の専門機関にいらっしゃる先生方には、抗がん剤や放射線療法を拒否された患者さまの何もしなかったときの経過はあまり御存知ありません。さらに高濃度ビタミンC点滴や総合的な栄養アプローチをされたかたの経過は経験されたことはないと思います。
そのようなナチュラルヒストリーが、がんの専門医から紹介されると治療法を選択するときに参考になると思っています。

もちろん、残念な結果ばかりではありません。
余命1.5ヶ月と言われた患者さんが、1年以上の高濃度ビタミンC点滴と栄養アプローチでまったく元気にすごされ検査するたびに画像診断も腫瘍マーカーも正常になりつつある患者さんがいらっしゃいます。
今までとは比較にならないほど副作用がすくなくなり、自信をもって抗がん剤治療に取り組まれている患者さんもいます。
心配した再発がなく1ヶ月に1回程度の点滴とサプリメントによる栄養補充で経過を診ている患者さんもいらっしゃいます。

全国でがんと闘っていらっしゃる患者さんとご家族の方々が、1日1日を充実したものになることを強く意図しています。どのような治療に取り組まれる場合でも、正しい栄養補充はあらゆる治療の助けになり、生活の質の向上に貢献します。多くの情報が食事や栄養では提供されていますが、身体の基本はエネルギー産生とたん白質の代謝であることを忘れてはならないのです。


| がんの治療 | 16:59 | comments(1) | trackbacks(0) |


腹水や胸水について
JUGEMテーマ:健康


ある程度進行したがんの場合には、書籍やこのブログでも紹介してきましたが栄養状態を維持することが生命予後左右します。
栄養状態を簡単に知るための指標が、体重と血液中のアルブミンの濃度です。
極端なことを言えば、どんなにがんが進行しても、血液中のアルブミンが下がらず体重が維持できていると患者さんが元気に日々を過ごすことができます。

新宿で行っているがんに対する治療も、進行してしまっているがんについてはこの点を重視していますが、腹水や胸水が貯まって来るときには対応に苦慮することがあります。
腹水が貯まると腹部を圧迫し心臓への血流が低下するため、循環を保つことが困難になります。また腹部の圧迫のために食事が取れなくなってしまい、より全身状態が悪化します。
また胸水が貯まるときには、少しの体動でも呼吸が苦しくなり横になって休むことができなくなります。

このような辛い状況にたいしては、腹水や胸水を抜くことしか方法がありませんでした。
辛い症状の改善のために腹水や胸水を抜くのですが、腹水や胸水には大切なアルブミンを始め多くの有効な成分が含まれています。
そのため腹水や胸水を抜いたあと症状は改善しても、アルブミンが急速に低下して全身状態が悪化してしまうことを多くのがんを専門にする先生は経験しています。

がんになったら肉を食べなさい』(PHPサイエンス新書)では、腹水に対する治療でCARTという治療法を紹介しました。
この本を執筆した頃は、CARTを行う施設は数えるほどしかありませんでしたが、先日このようなサイトhttp://www.cart-info.jp/)を見つけました。
短期間ですが、全国に広がりつつあるようです。腹水でお困りの患者さんは、一度主治医へ相談してみると良いと思います。

CARTは腹水に対しての方法ですが、理論的には胸水にたいしても行えるはずと思い、この治療を専門にしているソフィアイーストクリニック日本橋http://fukusui.info/)の尾崎先生に相談しました。
すると尾崎先生は、すでに胸水でもこの治療を実践されているとのことでした。さらに、進んだ治療にも取り組まれているとのことでした。

自分はビタミンCの点滴治療と全身の栄養状態の改善を専門にがんの患者さんへのサポートをおこなっていますが、その他にも多くの治療法があります。今回のことで、効果が確実な治療法の専門家の先生方と情報交換をしながら一人の患者さんへの治療にあたっていくことの重要性を感じました。


| がんの治療 | 09:32 | comments(0) | trackbacks(0) |


がんと炎症
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先週は、自分の大学時代にとてもお世話になった方の一周忌で福島へ行ってきました。
その方は、90歳になった去年の冬に咳がとまらなくなり体調が思わしくないと感じ、病院を受診し入院した翌日にお亡くなりになりました。
検査したところ、全身にがんが広がっており肺にも転移した多くのがんが存在し、そのために咳がとまらなくなり息苦しさもでていたのでした。

ところがこの方は、お亡くなりになる2日前まで家族の食事を作り近所の友達と楽しい時間をすごしていました。
入院され家族が集まった直後にゆっくりと静かに息を引き取られたのです。急なことだったので家族や友達も驚き悲しみましたが、振り返ってみると”とても素敵な最期だ・・・”と皆が思うようになったのです。
苦しまず、がんであることも知らず、当然つらい抗がん剤や放射線療法も行なわず、直前まで普通の生活を楽しまれていた。

この方の経過については、以前にこのブログでもお伝えしましたが、およそ10年間魚油EPAを継続して飲まれていました。その目的は、脳梗塞や認知症の予防でした。

ところがこのEPAが、がんの症状を抑え進行も抑えていた可能性があります。

先日、名古屋市立大学の研究者から、進行した胃がんの患者でもCRPが低い炎症が軽度の場合いは、生存期間が長く症状がない期間も長いことがアメリカの雑誌に発表されました。
症状がない期間がながく、生存期間も長い・・・これはとても大切なことです。抗がん剤や放射線療法で少しの生存期間の延長が得られとしても、その期間がつらい副作用で苦しまれているとしたら・・・・。

CRPを低く抑えることが、がんの治療ではとても重要になります。
CRPを抑えるというのは、通常の医療では痛み止め(炎症止め)やステロイドを使うことになります。
ところが栄養療法では、なんといってもEPAそしてビタミンEやトコトリエノール、そしてビタミンCの点滴です。

がんを小さくすることを目的にしていないため消極的な治療にも思われますが、がん細胞の活動を考えると理にかなった重要な治療法なのです。
| がんの治療 | 00:25 | comments(0) | trackbacks(0) |


マクロビオティック
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自分は自分のクリニックを訪れてくれる患者さんの治療だけでなく、この治療をしている全国のクリニックから、患者さんの血液検査データの解釈について質問に答えたりアドバイスをしたり、サプリメントの処方を提案したりしています。

今日は、そんなあるクリニックからの相談がありました。
あるがんの患者さんについてです。

数年前に胃がんの手術を行い、最近までマクロビオティックの食事指導をする病院で治療していたそうです。
再発したがんの転移は、大きくなり体力がなくなってきたというのが相談内容です。

検査データは、極端ななタンパク質不足の状態でした。
体重がおち、検査データでも筋肉量が極端に少なくなっていることがわかります。

さらに血液中のアルブミン濃度は、2.5g/dl、ヘモグロビン濃度は、9.5g/dl
これら二つのデータをどのように解釈するか・・・・それが医師の仕事になります。

医師の中には進行がんの患者さんであれば、これらの二つのデータは『良し』と判断するひとが居ます。
また軽い貧血と軽いタンパク質不足があると判断する医師も居ます。きっとそのような判断をする医師がほとんどでしょう。

ところが、検査データでは炎症を示すかすかな変化がありました。
もしこの炎症が増悪したら、このような状態では短期間で病態は悪化し、全身状態は急激に弱くなることが予想できます。

相談してくれた仲間のドクターには、身体に負担がないような炎症のコントロールと、食事やサプリメントを用いた全身状態とくにたんぱく質代謝の改善の方法についてをアドバイスしました。

今回の患者さんの場合には、この栄養状態になるまでマクロビオティックの食事指導をしてきたのが医療機関であることが大きな問題です。
マクロビオティックの食事法を非難しているのではなく、病気の進行を抑え可能な限り免疫を維持向上させるような状態になるように指導すべき医師による指導でこのような状態になり、さらに患者さんが苦痛を感じ他の医療機関を受診しているということに問題があると思います。

今回の患者さんは、他の検査データを見る限り今回の炎症をコントロールし栄養状態を改善させると、きっと高いQOLを保ちながら、まだまだ元気に楽しく過ごせる時間を得ることが可能であると思います。

最初つらいと思いますが、しっかりと取り組んで先ずは全身状態の改善を実感していただければと思いました。

| がんの治療 | 23:28 | comments(0) | trackbacks(0) |


栄養療法の効果
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60歳代の女性の患者さまです。

大腸がんの肺への転移が見つかり手術と化学療法を受けたところ、術後の傷が激しく痛み化学療法の辛い副作用で苦しめられました。
新宿を受診してくれたときには、強い痛み止めを数多く服用し抗がん剤の副作用もあり、食事が取れず体力が著しく落ちていました。

辛い治療を受けてこられましたが、ガン細胞の活性度を示す敏感なマーカーは上昇傾向を示していて安心できる状態ではありませんでした。

体力をもどし、免疫を上げるために必須のタンパク質を肉を含めた多くの食材から充分に摂取し、アミノ酸などのサプリメントも併用しました。
そして痛みのコントロールには、消化器系への副作用のないキャッツクローというサプリメントを用いました。
その結果、痛みは改善しつつあり強い鎮痛剤を使う頻度が著しく減少。
栄養状態が戻るにつれて、さらに食欲が戻ってきました。

ビタミンCの点滴にもしっかりと通うことができるようになり、目標とする回数をこなすことができました。
その結果、がん細胞の活動性を示すマーカーは急激に改善しました。

そのような状態で、2回目の抗がん剤治療のために入院されたのです。
すると前回は、抗がん剤の副作用で食欲が全くなくなり体力がなくなり、精神的にもうつ傾向になっていたのと同じ抗がん剤の治療にも関わらず、今回は食事も全部食べることができ、精神的にもうつ傾向になることが全くなかったのです。
その結果、最後まで治療に意欲的に取り組むことができたとのことです。

そして明日からの3回目の抗がん剤入院治療に向けて、ビタミンCの点滴を連日受けに来院されていました。
足取りもしっかりとし、明らかに新宿を受診してくれたときよりもお元気です。

ビタミンCの点滴治療を含めた栄養療法を、抗がん剤や放射線療法と併用する一番のメリットは、副作用の軽減であると言うことができるかもしれません。

今回の抗がん剤治療も、きっと問題なく予定した量の投与をすることができるでしょう。
抗がん剤は体格などに合わせて投与量を細かく調整する必要があることが多いのです。最大の効果を得るためには副作用を軽減して予定した量を投与するということが極めて重要なことになります。
| がんの治療 | 23:09 | comments(0) | trackbacks(0) |


先日の診療から・・・
JUGEMテーマ:健康


患者さんのお名前をお呼びしてから診察室へ来ていただくまで時間がかかるとき、それは患者さんが起立動作や歩行などの日常の動作すら思うようにできない状態になっていることが多くあります。

先日の診察でもそうでした。
電子カルテの予備メモを見ると、ガンの患者さんであることは分っていました。
家族といっしょに入室された男性の患者さんは、見た目の印象はお元気そうでしたが、持参した検査データはひどいものでした。

アルブミン 1.6g/dl

患者さんは、手術ができない状態だったので化学療法を受けていらっしゃいました。大きな病院なので、主治医から新薬の治験を勧められて用いていました。
その結果、腫瘍が少しだけ小さくなったそうです。
そして検査データが上記です。

見たところ元気そうでいらっしゃるのにこの検査データということは、最近の短期間に急激に栄養状態が悪化しているということを示します。
患者さんも、急に平地を歩くのも辛くなってしまったことに自分でも驚いているとお話されていました。

主治医からは、急激な全身状態の悪化があるためこれ以上の新薬を継続するかどうかは、自分で決めてくれと言われたそうです。
化学療法を継続するべきかどうかも相談されたので、今の状態では効果よりも全身状態の更なる悪化だけが予想されるので避けた方が良いと思うことを伝えました。

がん細胞だけでなく正常細胞にも多大なダメージを与えながら20%の縮小があったことで治験の報告には、「効果あり」と書かれていることでしょう。
そしてその結果として日常生活もできないほどの状態にしているのが現実なのです。

栄養アプローチの効果が得られてきたら、キッと患者さんは意欲もともなって向上してくることを実感いただけると思います。




| がんの治療 | 21:50 | comments(0) | trackbacks(0) |


がんとEPA
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先日、大学時代にとてもお世話になった方が90歳でお亡くなりになりました。学生時代には、よくご飯を食べさせてくれたので”おかあさん”と呼んでいた方です。
もうここ数年は、電話でお話してお元気であることを確かめているばかりでした。

もう何年も前になりますが、自分はボケるのが一番怖いので”ボケ防止”によい栄養剤を欲しいのだけれどと言われました。
そこで、”おかあさん”のデータや体型などから一番合っていると考えたのがEPA(魚油)でした。
その後の数年間は、1日もかかすことなくEPAを飲み続けてくれました。
最後に電話でお話したときでも、足は弱くなったけど頭と口だけはぜんぜん衰えないと、本当に元気そうに話してくれていました。

そんな”おかあさん”だったのですが、ここのところ急に足が浮腫み元気がなくなったそうでした。
そしていつものように美容院へ行き、髪の毛を洗ってセットしてもらったところで、おきていることが辛くなり入院をされました。
そしてその翌日に、本当に眠るように静かにお亡くなりになったそうです。

入院先の病院で行なった検査では、肺をふくめ全身にがんがあったそうです。
しかし、入院する直前まで元気に暮らしていたことが信じられないとドクターに言われたそうです。

本日、ご家族の方と話をしたのですが、もしがんが見つかって検査、検査となり、抗がん剤などを使っていたら、今回のように穏やかな最期は迎えられなかっただろうと思う・・・と話されていました。

今回、がんについての本を執筆することになり資料を集めすでに進んでいます。
その内容で重きを置いている部分のひとつが、がんへのEPAの効果です。
がんの代謝変化は特有でその結果として栄養障害が進行するにもかかわらず食欲がなくなり、重度の栄養障害であるカヘキシアの状態になります。
EPAは、この一連のがんに付随する栄養代謝による弊害を防いでくれます。そのほかにも多くの面でEPAはがんを抑制します。

欧米では、がんの患者さんにつかう栄養剤に大量のEPAを含有させるようにデザインされています。
そしてもちろん、低糖質・高たんぱく質のバランスになっています。

経口栄養剤が画一化され、糖質に偏っている日本の現状とは大きく異なっています。
| がんの治療 | 01:15 | comments(0) | trackbacks(0) |


術後化学療法について
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前回は、卵巣がんの手術をしたあとに、早期から化学療法を施行しても症状がでてから化学療法を施行しても生存期間に差がなく、早期から抗がん剤を使わない方が生活の質を高く保てるという報告についてをお伝えしました。

『抗がん剤の効果がある』

と判断するのは、これまでは癌の大きさを小さくすることが出来るかどうかで判断されていました。
ところががんが小さくなってもすぐにまた大きくなってしまいます。そして抗がん剤の効果があるかどうかは、ガンの大きさを小さくすることではなく、患者さんの生存期間を延長することで判断すべきという考え方に変化してきました。

今回ご紹介した報告は、抗がん剤をいつ投与するべきかということで症状が出てからでも早期に投与したときと差がないことを示しました。
ところが、もしこの比較に抗がん剤を用いなかったグループがあったとしたら、どのような結果になったのでしょう?

標準治療といわれている放射線療法や化学療法を行なわない・・・・・ということは、それ以上治療手段がないために主治医にとってはとても辛くはがゆい状況になります。さらに、実際の患者さまを対象とした比較試験として倫理上認められないでしょう。

ところが自主的に手術後の放射線や抗がん剤治療を拒否される方々がいらっしゃいます。
卵巣がんではなく、胃がんを患った患者さんになってしまいますが、見つかったときには進行がんで標準的には術後の抗がん剤を行なうのですが、それらの一切拒否され栄養療法だけを行なった方々がいらっしゃいます。
すると手術だけを受けて、その後の抗がん剤治療を受けなかった患者さんのグループの方が標準治療をしてきた患者に比較して圧倒的に生存期間が延長されるという報告があります。

がんの治療方法の効果を評価する基準を、生存期間の延長とすると術後に何もしないことが一番効果的だったのです。
これは、癌の種類が胃がんであったことと、術後に栄養療法はしっかりと行なっていたことなどが一般の場合とは条件が異なることをお断りしておきます。

また常に考慮しなくてはいけないことは、ガンの治療の場合には一般論と患者さんの個人個人の各論を一緒にしてはならないということです。
たとえ80%の方が10年間生存するというデータがあったとしても、自分や自分の家族が当事者である場合には20%に入ってしまってはいけないのです。

ただ今回ご紹介した卵巣がんと胃がんの術後の治療の報告は、盲目的に術後に抗がん剤を投与することへの警告であることは確かだと思います。



| がんの治療 | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) |


再発癌への化学療法
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本日チェックした医療情報誌に、再発卵巣癌に対する化学療法の効果についての記載がありました。

Lancet 2010;376:1155 に発表された内容です。

ポイントは以下のとおりです。

・卵巣癌初発時の治療で完全寛解に至った患者にたいして経過観察をする(1442例)
・卵巣癌の腫瘍マーカーであるCA125が上昇し正常上限の2倍になったときに化学療法をする群を早期化学療法群とした(265例)
・同様にCA125が上昇しても、再発の症状や徴候が認められたときに化学療法をする群を再発耳科学両方群とした(264例)

追跡期間は、56.9ヶ月(中央値)

結果
・総生存率に差はない・・・・早くから化学療法をしても有効ではないということ
・追跡期間中にお亡くなりになった患者さんは、早期群が186例、再発時群が184例で差がない
・QOLは早期治療群で低下が早く、早期治療により役割、感情、社会活動と疲労の点で有意な悪化があった

これらの結果から筆者は、CA125などの腫瘍マーカーの上昇による早期化学療法の効果のエビデンスはなく、早期から始めることで帰って患者さんのQOLが低下得られることから、化学療法は再発の明らかな徴候があってからでよいことなどを指摘しています。
また1次療法によって完全寛解が得られたときには、CA125を測定しないということも選択肢であり得ると述べています。
つまり腫瘍マーカーを測定してまうことで、患者へ意味のない不安を与えるきっかけになるということです。

この報告については、がんの患者さんに対する治療をしている医師には、納得がいくことかもしれません。
漠然と、腫瘍マーカーがあがったから化学療法を施行する場合、一時的に腫瘍マーカーが低下してもすぐに上昇してくることを多く経験します。そして患者さんの多くが強い副作用で苦しまれます。
そして常に感じるのは、もし化学療法を行わなかったら・・・・患者さんはもっと元気に長生きされたのではないのか???という疑問です。

今回の報告は、少なくとも早期に化学療法を実施しても、症状が明らかになってから化学療法を行っても生存期間には差がなく、生活の質は早期に化学療法を行った方が落ちてしまうと言うものでした。

今回の報告には、上記以外にも様々な情報が含まれています。
それらについては、また後日の機会で考えたいと思います。

| がんの治療 | 09:56 | comments(0) | trackbacks(0) |


大阪講演を終えて
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先週の土曜日に大阪で一般向けの講演会を開きました。
400名の会場がほぼ満員となる大盛況の講演会になり、参加いただいた皆さんがとても熱心に聴いていただいたこともあり話しをしていてとても楽しい時間をすごすことができました。

それというのも、僕の話の前に大阪大学の大平哲也先生が”笑いと健康”というテーマで話しをされ、参加された皆さんと笑いヨガを実践したり、爆笑でためになる講演をしてくたことが理由の一つかもしれません。
大平先生とは、大学時代からの親友で、二人とも落ちこぼれ寸前・・・国家試験もギリギリグループでしたので、まさかこの歳になってまで勉強したり講演したりする間柄になるとは思っていませんでした。

さてそんなことより、今回の大阪では”がんとうつ” という二つの病態についての栄養代謝の特徴と改善へのアプローチについてをテーマにしました。

私たちの病気を予防したり改善させた利する働きを免疫といいます。
免疫はがんの予防や治療にも深く関与し、がんの治療の分野で最近注目されているものに免疫療法というものが有るぐらいです。

特にがんの免疫を考えるときに主役となるのがNK細胞(ナチュラルキラー細胞)で、このことはブログでも取り上げたものです。

今回の講演で使った資料に、人のNK細胞の活性とビタミンCの作用についてのグラフがありました。
ビタミンCを投与する以前に、NK細胞の活性が非常に低い群・低い群・正常な群の3つのグループに分けられました。
そしてそれぞれのグループに属する人たちへビタミンCを投与したあとのNK細胞の活性を見ています。

それぞれのグループで、ビタミンCを投与するとNK細胞の活性が上昇しているのですが、もともとNK細胞の活性が下がっているグループの方が、ビタミンCによってNK細胞の活性の上昇が高い結果でした。

NK細胞が、がん細胞にたいして特異的に障害作用をもっていることと、化学療法や放射線療法などによるストレスでNK細胞の活性が下がることを考えると、これらの標準治療の前後に高濃度ビタミンC点滴を行なうことの重要性をあらためて感じました。

そして笑うことが、NK細胞の活性を強力に高めることを考えると、高濃度ビタミンC点滴療法と笑顔ある毎日は、がんにとって最強の敵になるんだと思いました。





| がんの治療 | 23:11 | comments(2) | trackbacks(0) |


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