がん治療

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溝口 徹

溝口 徹(みぞぐち・とおる)
がん治療において、その過程で失われる体力をどのように回復させるか、またどのように低下を防ぐのか。これらは大きな問題点であるにも関わらず、現在の治療ではなかなか考えられていないことです。
意外に、体力的なことをしっかりと補うことにより、免疫が下がらずにいられ、風邪をひきにくく元気でいる時間が長い、ということがあります。
体力を落とさないということを治療目標に取り入れるだけでも、得られることがあるのです。

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再発癌への化学療法
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本日チェックした医療情報誌に、再発卵巣癌に対する化学療法の効果についての記載がありました。

Lancet 2010;376:1155 に発表された内容です。

ポイントは以下のとおりです。

・卵巣癌初発時の治療で完全寛解に至った患者にたいして経過観察をする(1442例)
・卵巣癌の腫瘍マーカーであるCA125が上昇し正常上限の2倍になったときに化学療法をする群を早期化学療法群とした(265例)
・同様にCA125が上昇しても、再発の症状や徴候が認められたときに化学療法をする群を再発耳科学両方群とした(264例)

追跡期間は、56.9ヶ月(中央値)

結果
・総生存率に差はない・・・・早くから化学療法をしても有効ではないということ
・追跡期間中にお亡くなりになった患者さんは、早期群が186例、再発時群が184例で差がない
・QOLは早期治療群で低下が早く、早期治療により役割、感情、社会活動と疲労の点で有意な悪化があった

これらの結果から筆者は、CA125などの腫瘍マーカーの上昇による早期化学療法の効果のエビデンスはなく、早期から始めることで帰って患者さんのQOLが低下得られることから、化学療法は再発の明らかな徴候があってからでよいことなどを指摘しています。
また1次療法によって完全寛解が得られたときには、CA125を測定しないということも選択肢であり得ると述べています。
つまり腫瘍マーカーを測定してまうことで、患者へ意味のない不安を与えるきっかけになるということです。

この報告については、がんの患者さんに対する治療をしている医師には、納得がいくことかもしれません。
漠然と、腫瘍マーカーがあがったから化学療法を施行する場合、一時的に腫瘍マーカーが低下してもすぐに上昇してくることを多く経験します。そして患者さんの多くが強い副作用で苦しまれます。
そして常に感じるのは、もし化学療法を行わなかったら・・・・患者さんはもっと元気に長生きされたのではないのか???という疑問です。

今回の報告は、少なくとも早期に化学療法を実施しても、症状が明らかになってから化学療法を行っても生存期間には差がなく、生活の質は早期に化学療法を行った方が落ちてしまうと言うものでした。

今回の報告には、上記以外にも様々な情報が含まれています。
それらについては、また後日の機会で考えたいと思います。

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詳しくは、ブログ『統合失調症、低血糖症、うつ病』2013.1.23の記事をご覧ください。







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